小野伸二、清水移籍が内定

昨年十二月はエスパルスは急降下、リバプールも想定外の絶不調で「あーぁ」な日々を送っていた。そんなときは明るい新年を想像するしかない。
元旦は天皇杯エスパルスが優勝、続いての高校選手権は風間兄弟の清水商が全国制覇。そして、‘あいつ’がエスパルスにやって来る… そんな盛大な‘清水黄金年2010’の始まりを夢想してばかりいた。
しかし、今年は行くだろうと思われた清商は県大会決勝で藤枝明誠に敗れ、エスパルスは準決勝で名古屋にPK負け。‘あいつ’の入団発表も届かぬままやきもきした初七日を過ぎ、こりゃ立ち消えかなと思い始めた矢先、ついに、、、キタ━(゚∀゚)━!!!!! (←一回やってみたかった!(笑)


小野伸二、完全移籍にて清水エスパルスに加入することが内定】


嬉しくてたまらない。もう一回正月を迎えたような気分だ。エスパルスの旗を振りかざして町内を駆け回りたいくらいだ。
彼の入団は計り知れない効果をチームと清水静岡にもたらすだろう。海外、大舞台での経験を若手に伝えてほしいし、中盤のポジション争いの激化は必至。監督の手腕も真に問われることになるだろう。チームの活性化はもちろんだが、何より清水の子供たちが、間違いなく清水が生んだ最高傑作の一つを間近に見ることができるのが喜ばしい。
個人的には、同じ清水での高校時代に天才と称された二人(二人とも選手権には縁がなかった)、先輩テルと伸二が互いをどう見ているのか聞いてみたい。


          
             (パルちゃんまるちゃんも大喜び!)


エスパルスは(プレミア並みに、とまではいわないが)医療体制をより充実して彼を迎えてほしい。一年でも長く彼が清水でプレーを続けられるように準備してあげてほしい。
華々しいデビューから浦和のJ2降格、度重なる負傷、海外移籍と帰国、代表落選 とこれまでの彼のプロ生活は必ずしも順風満帆ではなかった。
ジーコの失敗の反動でこの四年間の日本サッカーの潮流も彼には厳しかったかもしれない。それにしても、誰もがその才能を認める選手に居場所がないだなんて絶対におかしなことだし、サッカーにとって幸せなことであるわけがない。
有能なビジネスマンみたいな選手ばかり増えつつあるのが、果たしてそれがオシムの言った「日本化」だったのか。日本サッカー界に小野の復権を発信する、その地が清水であることを誇りたい。そしてそれはそのまま「王国」復活への道に重なるはずだ。
これはきっと、一つのプロスポーツ、一人のプロ選手の動向に限った話なのではない。小野とエスパルスの選択は、何もかもがビジネス偏重、成果至上主義が幅をきかす2010年の日本にあって、もっと大きな「おおらかな試み」であり「文化的な挑戦」のように思う。

どうかどうか清水が彼にとって安住の地でありますように、彼の笑顔がいつまでも絶えない場所でありますように…
(自分にとって彼は人間国宝級な存在なので、つい話が飛躍してしまうのだが)



というわけで昨日はYouTubeで小野クンの動画を見まくった。
中でも97年SBSカップの代表ユースの映像が懐かしく嬉しい。小野-高原-市川のそろい踏み!つい調子に乗って「いっそ高原も引き取っちゃえば?」と思ってしまう(笑)


          


それからNIKE JOGA-TV。これはロナウジーニョの連続バー直撃ボレーとトリックは同じなのだろうけど、彼なら本当にやれそうと思わせる(ホントにやってたりして)。これを中村俊輔がやるイメージはない。
そういえば中田や俊輔のCMは退屈なものばかりだったのに、アクエリアス(BGMはハイロウズだ)にしてもカローラ(やんちゃなオランダ少女との頬笑ましいメルヘン)にしても小野出演のCMはどれも楽しかった。イメージは共通して「サッカー小僧」だ。


          


エスパルスはこのキャラクターを最大限活用すべきだし、久しく薄れてしまった清水ブランドを再アピールする好機でもあると思う。


これで今季開幕までの二ヶ月、エスパルスの話題に困ることはあるまい。めでたしめでたし。
最後にもう一言。小野伸二を取り戻す。エスパルス、よくぞやった!