2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

星野智幸/ファンタジスタ

【星野智幸/ファンタジスタ(228P)/集英社・2002年(090619-0625)】小学校で起こった毒入り給食事件と森で暮らすホームレスのつながりを探る新聞記者の『砂の惑星』(芥川賞候補作)、フットサルに熱中している女性の目線で元人気サッカー選手が首相になる社…

藤島 大/ラグビー大魂

一番好きなスポーツ・ライター、というか、日本人の物書きの中で一番好きな人、といってもいい藤島大さん。購読している中日新聞・火曜夕刊の「スポーツが呼んでいる」はもう十年以上続く連載コラム。毎週ほぼ欠かさず読んでいて心に残る記事も多い。中でも…

田中千恵/ウィ・ラ・モラ オオカミ犬ウルフィーとの旅路

【田中千恵/ウィ・ラ・モラ オオカミ犬ウルフィーとの旅路(258P)/偕成社・2009年(090608-0613)】 大学で探検部に所属しカナダ北極圏での生活経験もある著者は、2004年の二十代最後の夏をカナダ西岸のレインフォレスト(温帯雨林)で過ごそうと、バックパック…

宮下奈都/遠くの声に耳を澄ませて

一つ言っておきたいことがある。この本はアマゾンで取り寄せた。村上春樹や東野圭吾にばかりスペースを割いて、この本を置かない書店は怠慢だ。 【宮下奈都/遠くの声に耳を澄ませて(222P)/新潮社・2009年(090607-0610)】 内容(「BOOK」データベースより) …

星野智幸/ロンリー・ハーツ・キラー

先週から職場でも勤務中のマスク着用が義務づけられた。そのくせマスクの在庫が会社にないから、しばらくは毎日交換ではなく汚れたら各々交換していくというので、みんな不満ブーブーだ。 ちなみに地元の新型インフルエンザ感染報告はいまだゼロ。数日前に県…

L.アームストロング/ただマイヨ・ジョーヌのためでなく

米原万里『打ちのめされるようなすごい本』(文春文庫・2009年)を先々週から読んでいる。目がくらむほど活字も内容もぎっしり詰まった500Pを超える分厚い本なのだが、居間に置いておいて新聞やニュースを見たあとで五分か十分ぐらいずつ読むというペースで…