2009-01-01から1年間の記事一覧

天皇杯準決勝:清水vs名古屋

サッカーのこと、エスパルスのことも書こうと思っていたのに読書中心になってしまって一回も書かなかったので、今日こそは書いておこう。……といっても、エスパルスに関してはいつも碧い海と蜜柑色のサポーターさんが書いていてくれるので、雑感風に。 【第89…

門井慶喜 / 天才までの距離

【門井慶喜 / 天才までの距離 (283P) / 文藝春秋・2009年(091224-1226)】 ・内容紹介 近代日本美術の父・岡倉天心の直筆画が発見された!?「筆を持たない芸術家」と呼ばれた天心の実作はきわめてまれだが、神永はズバリ、破格の値をつけた。果たして本当に天…

門井慶喜 / 天才たちの値段

【門井慶喜 / 天才たちの値段 (292P) / 文藝春秋・2006年(091220-1223)】 ・内容紹介 子爵の屋敷の地下室に秘蔵されていた巨匠ボッティチェッリ作「秋」。これは世紀の大発見か、罪深き贋作なのか? 鑑定眼ならぬ「鑑定舌」で真贋を見きわめる天才美術探偵、…

遠田潤子 / 月桃夜

またいきなりこんなの書いてデビューする人が現れた。『地獄番 鬼蜘蛛日誌』、『魚神』と同じ匂いがする。「ファンタジーノベル大賞」の肩書きなんてなくても、読む前から好きなのはわかってた。もちろん(ほぼ)一気読み!※一気読みの後すかさずここに一気…

門井慶喜 / おさがしの本は

【門井慶喜 / おさがしの本は (290P) / 光文社・2009年(091212-1214)】 内容(「BOOK」データベースより) 簡単には、みつかりません。この迷宮は、深いのです。生まじめでカタブツの図書館員が、お手伝いいたします。ところで。あなたにとって、図書館は必…

太田治子 / 明るい方へ

『恋の蛍』を読んだのならばこちらも無視するわけにはいかない。太宰治の娘・太田治子さんの、両親への想い。 【太田治子 / 明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子 (236P) / 朝日新聞出版・2009年(091207-1210)】 ・内容紹介 太宰文学の最高峰『斜陽』のモデルと…

松本侑子 / 恋の蛍

太宰治が表紙・巻頭の『一個人』最新号は特集〈2009年度版 最も面白い本大賞〉ということで、カタログのつもりで買った。 例によって挙げられている数百冊の中で、読んだor読みたい本はわずかに数冊。‘カリスマ書店員’とか笑わせる。太宰で釣っておきながら…

C.ローゼン / ピアノ・ノート

【チャールズ・ローゼン / ピアノ・ノート (241P) / みすず書房・2009年(091122-1201)】 PIANO NOTES by Charles Rosen 2002 訳:朝倉和子 ・内容紹介 世界的なコンサート・ピアニストであり西洋音楽史と文学に詳しい理論家が、80歳を目前にしてその経験と知…

ジャック・ロンドン / 火を熾す

【柴田元幸翻訳叢書 ジャック・ロンドン / 火を熾す (245P) / スイッチ・パブリッシング ・2008年(091124-1128】 ・内容紹介 「ジャック・ロンドンは小説の面白さの原点だ」柴田元幸 Coyote誌上で連載中の「柴田元幸翻訳叢書」 その単行本化第一弾はジャッ…

上原ひろみ Japan Tour 2009 “PLACE TO BE”

楽しみにしていた天才・上原ひろみさんのライブ!今年発表された彼女初のピアノ・ソロ・アルバム“PLACE TO BE”をひっさげて堂々の出身地・浜松での凱旋ライブである。 九月のリリース直後には特別講師として浜松の母校を訪れ後輩たちの前で生演奏を披露した…

T.E.カーハート / パリ左岸のピアノ工房

『六本指のゴルトベルク』を数章読んでから、この本を読む、という一週間だった。おかげですっかりピアノ通!?昨日(11/19)の夜、まったく偶然なのだが地元で「プレイエル・ピアノと弦楽による十九世紀の響き」と題されたレクチャーコンサートが開かれた。仕事…

青柳いづみこ / 六本指のゴルトベルク

【青柳いづみこ / 六本指のゴルトベルク (257P) / 岩波書店・2009年(091114-1118)】 ・内容(「BOOK」データベースより) 『羊たちの沈黙』のレクター博士には指が六本あった!そんなエピソードにプロのピアニストは立ち上まる。音楽にこだわると、誰もが知っ…

E.ムーン / くらやみの速さはどれくらい

【エリザベス・ムーン / くらやみの速さはどれくらい (470P) / 早川書房 ・2004年(091109-1113】 ・内容紹介 胎児〜乳幼児期での自閉症が治療可能になった近未来。自閉症者最後の世代であるルウ・アレンデイルは、製薬会社の仕事とフェンシングの趣味をもち…

中山可穂 / 悲歌 エレジー

ここに書こうとして今更ながらに気づいたのだが、一緒に買った二冊は『よろこびの歌』と『悲歌』。宮下奈都と中山可穂。作風も文体も180度違うお二人なのだが、タイトルもまさに正反対! 中山可穂ファンの男性読者というのはどれくらいいるのだろうか?美人…

宮下奈都 / よろこびの歌

『書棚と平台』を見てみたくて地元で一番置いていそうな本屋に行った。\2940とちょっと良い値なので見てから買おうと三千円持っていったのだが、やっぱりなかった。 でも、宮下奈都さんと中山可穂さんの新刊をみつけた! どれどれ、宮下さんの『よろこびの歌…

L.ティルマン / ブックストア

【リン・ティルマン / ブックストア ニューヨークで最も愛された書店 (314P) / 晶文社 ・2003年(091028-1031)】 BOOKSTORE by Lynne Tilman 1999 訳:宮家あゆみ 内容(「BOOK」データベースより) ニューヨークはアッパーイーストサイドにとびきり個性的な…

田中栞 / 古本屋の女房

これは夏にブックオフでたまたま手に取って買ってあった本。そのうち読もうと思っていたら九月に『書肆ユリイカの本』が出て、同じ著者だったのに気づいた。 【田中 栞 / 古本屋の女房 (222P) / 平凡社・2004年(091026-1028)】 内容(「BOOK」データベースよ…

田中栞 / 書肆ユリイカの本

ベストセラーにまったく興味がないので、お目当ての本を店頭で買えるのは5割ぐらいだろうか。この本もアマゾンで買うしかないだろうなと思っていたら、なんと、いつも行く本屋にあった! 【田中 栞 / 書肆ユリイカの本 (277P) / 青土社・2009年(091021-1024…

S・ケリー / ロストブックス

ここから「本の本」を読む。ここ一ヶ月くらいの間に買って未読のものが何冊かあるのだ。 桜庭一樹さんの『少年になって本を買うのだ』と「書店はタイムマシーン』も面白そうだけど、後者が文庫待ち。どうせなら二冊まとめて読みたい。 【スチュアート・ケリ…

中村文則 / 掏摸[スリ]

今年三冊目の中村文則さん。出たばっか、というか、発売日(10/14)よりかなり早く店頭に並んで‥はいなかった、一冊だけ置いてあったのを買い占めてきた(笑) 【中村文則 / 掏摸[スリ] (175P) / 河出書房新社 ・2009年(091017-1019)】 内容紹介 東京を仕…

山田正紀 / イリュミナシオン

葉室麟さんを読んでいる間に購入して、早く読みたい!と思っていた本、だったのに、いざ読み始めると、いつの間にか寝入っていたり。ちょっと自分が期待していたのとは違っていたけど、なんとか読了。 【山田正紀 / イリュミナシオン 君よ、非情の河を下れ (…

葉室麟 / 秋月記

【葉室麟 / 秋月記 (287P) / 角川書店 ・2009年(091009-1013)】 内容(「BOOK」データベースより) 筑前の小藩・秋月藩で、専横を極める家老・宮崎織部への不満が高まっていた。間小四郎は、志を同じくする仲間の藩士たちとともに糾弾に立ち上がり、本藩・福…

葉室麟 / 銀漢の賦

【葉室麟 / 銀漢の賦 (245P) / 文藝春秋・2007年(091006-1008)】 内容(文藝春秋HPより) 高水準の候補作が揃った第14回松本清張賞において、選考委員全員の高い支持を集め受賞が決定した本格時代小説。月ヶ瀬藩の郡方・日下部源五と、名家老と謳われる松浦…

葉室麟 / いのちなりけり

【葉室麟 / いのちなりけり (255P) / 文藝春秋・2008年(091003-1005)】 内容(「BOOK」データベースより) 「何度生まれ変わろうとも、咲弥殿をお守りいたす」 水戸光圀の一通の書状が、葬り去られた佐賀藩鍋島家の過去を招きよせる。上意討ちの命を受け、愛…

葉室麟 / 風の王国

どういうわけだか毎年涼しくなると時代/歴史小説を読みたくなる。昨年は『天地人』以前の火坂雅志と井上靖を読んだ。そうそう、和田竜の二冊もこの頃だった。今年もその流れが来た感じなのだが、今年は秋が早い!(小川一水『レーズスフェント興亡記』まだ読…

山本一力/ 早刷り岩次郎

【山本一力/ 早刷り岩次郎 (412P)/朝日新聞出版・2008年(090924-0929)】 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読んだあとで『早刷り岩次郎』って… 今月はSF月間になりかかってたのに、このでたらめな読書傾向。わかってるよ、精神分裂気味なのは。小川…

P.K.ディック/ アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

【フィリップ・K・ディック/ アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (312P)/ハヤカワ文庫・1997年(090921-0923)】 DO ANDROIDS DREAM OF ELECTRIC SHEEP? by Philip K. Dick 1968 訳:浅倉久志 〈 Amazon.co.jpの商品紹介より〉 映画『ブレードランナー』の原…

小川一水/ 煙突の上にハイヒール

【小川一水/ 煙突の上にハイヒール (259P)/光文社・2009年(090919-0920)】 内容(「BOOK」データベースより) 魅力的な明日は、日常のナナメ上に、きっと浮かんでいるはず。 背負って使用する、個人用ヘリコプター。ネコの首輪につけられるような、超軽量の…

レイ・ブラッドベリ/ さよなら僕の夏

【レイ・ブラッドベリ/ さよなら僕の夏 (246P)/晶文社・2007年(090914-0918)】 FAREWELL SUMMER by Ray Bradburry 2007 訳:北川克彦 おかえり、ダグラス。永遠の名作『たんぽぽのお酒』で描かれた、あの夏の日がよみがえる。新しい物語は一年後、夏の終わり…

レイ・ブラッドベリ/ たんぽぽのお酒

晶文社の本を買うのは十数年ぶりか。ビリー・ホリデイ『奇妙な果実』、『ジャック・ロンドン自伝』、『ジャニス/ブルースに死す』、ウディ・ガスリー『ギターをとって弦をはれ』、それにレニー・ブルース『奴らをしゃべり倒せ!』…それからサローヤンの『人…