2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

開高健 / 白いページ 、他エッセイ選集

【開高健 / 白いページ (643P) / 光文社文庫・2009年 (100802-0825)】 ・内容紹介 「純潔無比の倨傲な大岩壁をしぼって液化したかのようである」新潟・銀山平の水を「飲む」。200人の部隊のうち17人しか生き残らなかったヴェトナム戦争最前線を回想し「弔む」。…

開高健 / 夏の闇 直筆原稿縮刷版

角田光代さんの作品を読んだことがない。ロック母とか何とかのジミー・ペイジとか、そそられるタイトルの作品があるし、酒井駒子さんの表紙カバーが目について文庫本を手に取ったこともある。読書系ブログの方たちにも人気があるようなので気にはなっているの…

昭和二十年の「文藝春秋」

昭和二十年モノをもう一冊。 終戦の年の「文藝春秋」から当時の情勢が色濃い記事をピックアップして再録したこの本。新書ながら手に取るとけっこう厚くてずっしり重みがある。適当に斜め読みするつもりだったんだけど、……… 意外な読み応えがあって、先入観と…

梯久美子 / 昭和二十年夏、僕は兵士だった

振り返ると今年は『ヒトラーの秘密図書館』『第三帝国のオーケストラ』に始まり、特に意識したわけでもないのに1945年(昭和20年)がらみの本をけっこう読んでいる。あれもこれもと手を出して広く浅かった読書が変わってきたのは年齢とともに邪念が減ってき…

クレア・キーガン / 青い野を歩く

これはマズイな… 一話目を読み終えて困ってしまった。白水社の本だし、期待して満を持して読み出したというのに、まったく感想がない。短いセンテンスの羅列。淡々と、というか起伏のない平板な文章。良いも悪いもない。娘が家を出て行く朝、ただそれだけの…

伊東潤 / 戦国鬼譚 惨

【伊東潤 / 戦国鬼譚 惨 (266P) / 講談社・2010年 (100804-0808)】 ・内容紹介 だまし合いには勝たねばならぬ!生き抜くため、守るため、心に巣くう鬼は殺し、裏の顔は見せるまい。衝撃作『戦国奇譚 首』の作者が、信玄以後の甲信の武将たちの進退を描く。 …

エスパルス17節/孝行息子と宣戦布告

【8月07日 / Jリーグ第17節:清水 2−1 鹿島 /‘孝行息子と宣戦布告’】 試合前、桜エビのかき揚げをかじりつつ晴れ渡った青空と富士山を眺めていると、仕事のことも、今夜これから始まる首位決戦―‘日本平の合戦’―のことも忘れて和んでしまう。ここにずーっと…

伊東潤 / 戦国奇譚 首

【伊東潤 / 戦国奇譚 首 (186P) / 講談社・2009年 (100731-0803)】 ・内容紹介 獲れ!出世も褒賞も「それ」次第。少しでも高い身分の敵の首を、1つでも多く― 己の出世と一族のため、戦場を駆け回る武士たちの首獲り物語。首が明暗を分けた時代の悲喜劇を綿密…

もうひとつのワールドカップ

サッカーマガジン今週号(8/10号)。大好きなライター・藤島大さんが連載コラム「無限大のボール」で紹介している映画『アイ・コンタクト』が気になって、ネットで情報を拾った。‘もうひとつのなでしこジャパン’ デフ(ろう者)サッカーの女子・日本代表のド…