2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

立松和平 / 毒 風聞・田中正造

【 立松和平 / 毒 風聞・田中正造 / 東京書籍(313P)・1997年(140824−827) 】 ・内容 足尾銅山の鉱毒によって破壊された谷中村。その被害に真正面に対峙した田中正造― 渡良瀬川に棲むナマズやカエル等、小動物の目を通して重層的に描く〈闇〉の日本。立松…

エスパルス2014:21節 / ジンクス

【 8月20日 / 天皇杯三回戦 : 清水 2-1 札幌 / ‘ちびっ子軍団’ 】 今年のSBSカップ国際ユースの静岡も小さかった。水谷拓磨、望月大らエスパルスユース組と藤枝東高の小谷君、清水桜ヶ丘高の大石君らで構成するアタッカー陣は、みんな160cm台。代表ユースと…

レイ・ブラッドベリ / 華氏451度[新訳版]

再読の流れでもう一冊。 自分的に「再読」というと、まっ先に思い浮かぶのは『高慢と偏見』である。しばらく離れているつもりだったのに、困ったことにまた新訳が出た。小山太一による『自負と偏見』(新潮文庫)である。 特に目当てがあるわけではなくふら…

J・ティプトリー・ジュニア / たったひとつの冴えたやりかた

『アルジャーノン』が空振りだったのでリベンジの再読。切り札の一冊にご登場を願った。 【 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア / たったひとつの冴えたやりかた / ハヤカワ文庫SF(387P)・1987年 (140816−818) 】The Starry Rift by James Tiptree Jr. 19…

ダニエル・キイス / アルジャーノンに花束を

ダニエル・キイス氏が亡くなったので、‘夏の課題図書’として約二十年ぶりに再読したのだが…… 【 ダニエル・キイス / アルジャーノンに花束を / 早川書房 ダニエル・キイス文庫(485P)・1999年 (140812−816) 】FLOWERS FOR ALGERNON by Daniel Keyes 1959 …

片岡たまき / あの頃、忌野清志郎と

【 片岡たまき / あの頃、忌野清志郎と ボスと私の40年 / 宝島社(255P)・2014年7月 (140812−813) 】 ・内容 ド派手メイクに隠されたロックスターの素顔とは?一人の熱狂的ファンが衣裳係としてツアーへ同行するに至るまで。清志郎が『COVERS』、タイマー…

ジョー・ウォルトン / 図書室の魔法

ブログを休んでいた期間に読んだ本の一部だけメモ。 ・W.ムーア「解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯」(河出文庫)は皆川博子「開かせていただき」「アルモニカ」の元ネタとなった、18世紀英国に実在した人類史上初の解剖医の人物伝にして奇怪痛快な怪作。…

エスパルス2014:19節 / 大榎克己、エスパルス新監督に

【 8月9日 / Jリーグ第19節 : 清水 1-0 徳島 / ‘エスパルスを取り戻そう’ 】 大榎克己が清水エスパルス第14代監督に就任した(エスピノーザから数えて)。 今年度Jリーグ(J1、J2、J3)の監督を一覧すると…… 風間八宏(川崎)、柳下正明(新潟)、長谷川健…

梅田明宏 / 礎・清水FCと堀田哲爾が刻んだ日本サッカー五〇年史

先月下旬、最寄りの図書館の新入荷コーナーにあったのを見つけてすぐ借りてきた。清水FCの歴代選手名簿も付録されていたので手もとに置いておきたくなり、結局買ってしまった。4300円。値段だけの価値あり。 【 梅田明宏 / 礎・清水FCと堀田哲爾が刻んだ日…

山尾悠子 / ラピスラズリ

実家で過ごす夏休み。朝遅く起きて入道雲を眺めていると、目の端でちょろちょろ動くものがあった。サンダルをつっかけて庭に出てみると…… おっ!? ニホントカゲの子ども(幼体)だった。どんな天の配剤によるものか、金黒ストライプのメタリックボディに鮮や…

松本博文 / ルポ 電王戦

【 松本博文 / ルポ 電王戦 人間vs.コンピュータの真実 / NHK出版新書(256P)・2014年6月 】 ・内容 プロ将棋棋士とコンピュータが真剣勝負を繰り広げる電王戦シリーズ。今年おこなわれた第3回大会は、プロ棋士側の1勝4敗に終わった。かつてはルールすら守…