2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

大島真寿美 / ピエタ

『ピエタ』と『スターバト・マーテル』を続けて読む。 本屋さん大賞候補『ピエタ』を読まれる方は多いと思うが、『スターバト・マーテル』も、となるとどうだろう? 水上都市ヴェネツィア、作曲家ヴィヴァルディ、ピエタ慈善院でヴァイオリンを習う孤児たち…

佐宮 圭 / さわり

【 佐宮 圭 / さわり (277P) / 小学館・2011年11月 (120221−0225) 】 ・内容 日本が誇る不世出の男装の天才琵琶師が蘇る― 昭和42年、ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団創立125年記念公演で、小澤征爾らとともに、武満徹作曲の名曲『ノヴェンバー・ステ…

管 啓次郎 / 狼が連れだって走る月

ちょっと敷居が高いのは覚悟して読んでみた。壮大な誤読の可能性あり。 【 管 啓次郎 / 狼が連れだって走る月 (346P) / 河出文庫・2012年 1月 (120217-0221) 】 ・内容 旅の倫理と野生の哲学を探求する詩人思想家の不滅の名著(1994年刊)。土地の精霊たちの…

久保俊治 / 羆撃ち

三年前の刊行時、店頭で幾度となく手にしてはさんざん購入を迷った本が待望の文庫化。やっぱり良かった! 缶コーヒー5本分でこれが読める。安いものではないか。 【 久保俊治 / 羆撃ち (348P) / 小学館文庫・2012年 2月 (120210-0215) 】 ・内容 北海道の大…

真梨幸子 / 殺人鬼フジコの衝動

カズオ・イシグロの後にこういうのを読む自分も自分だが。 【 真梨幸子 / 殺人鬼フジコの衝動 (429P) / 徳間文庫・2011年 (120207-0209) 】 ・内容 一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女。だが、彼女の人生は、いつ…

カズオ・イシグロ / 日の名残り

先月から水曜夜の20分番組「聴く読むわかる!英文学の名作名場面」(NHK教育)を毎週見ている。 今さら英語を学ぼうというのではないけれど、名作の1シーンを原文で朗読・翻訳する番組で本好きにも楽しめる内容になっている。前後の文脈、ストーリー全体の…

伊東 潤 / 戦国鎌倉悲譚 剋

明日の天候を心配しつつ、こたつ×読書で夜を過ごす毎日。『城を噛ませた男』に続いて、伊東潤さんをもう一冊。外は寒いが、この本は熱かった! 【 伊東 潤 / 戦国鎌倉悲譚 剋 (233P) / 講談社・2011年 2月 (120128-0202) 】 ・内容 安房里見家から送られてき…