2013-01-01から1年間の記事一覧

鏑木 毅 / アルプスを越えろ!激走100マイル

人物伝シリーズ、日本代表も一人。 【 鏑木毅 / アルプスを越えろ!激走100マイル ―世界一過酷なトレイルラン / 新潮社 (207P) ・ 2013年 3月(130525-0528)】 ・内容 目指すゴールは160キロ先! 挑む「登り」の総計はエベレスト以上!! ― 不眠不休は当たり…

P.ジョンソン / チャーチル 不屈のリーダーシップ

‘石の拳’ロベルト・デュラン伝の後にチャーチル伝を読むヤツなどいまい。 2016年から流通するイギリスの新しい5ポンド紙幣にチャーチルの肖像が使われることになったと先月報道された。 右下には1940年5月の首相就任演説の一節、「私が差し出せるのは血と労苦…

C.ジューディージェイ / ロベルト・デュラン "石の拳" 一代記

最近ボクシングは全然見てないのに、ボクシングの本は読んでいる。 これは百田尚樹のファイティング原田より、ずっと良かった! 【 クリスチャン・ジューディージェイ / ロベルト・デュラン "石の拳" 一代記 / 白夜書房 (533P) ・ 2013年 3月(130511-0518) …

F.ブレイディ / 天才ボビー・フィッシャーの生涯

【 フランク・ブレイディ / 完全なるチェス 天才ボビー・フィッシャーの生涯 / 文藝春秋 (528P) ・ 2013年 2月(130504-0510) 】 END GAME Bobby Fischer's Remarkable Rise and Fall by Frank Brady 2011 訳:佐藤耕士 ・内容 クイーンを捨て駒(サクリフ…

矢野顕子、忌野清志郎を歌う

二月初め、小用に出て会社に戻る車中、ラジオから聞こえてきたのは坂本美雨さんの「ディアフレンズ」。美雨さんが「お母さん」と言っている…… その日のゲストは、清志郎のカバーアルバムを発表する矢野顕子さんだった。(あれからもう三ヶ月がすぎてるなんて…

B・トリンスキー / ジミー・ペイジ自伝

読みたい本がたくさんあって困るのだが、今月は人物伝を続けて読む予定。 手始めは、これだ! 【 ブラッド・トリンスキー / 奇跡 ジミー・ペイジ自伝 / ロッキン・オン (381P) ・ 2013年 3月(130430-0503) 】 LIGHT AND SHADE by Brad Tolinski 2012 訳:山…

コニー・ウィリス / 最後のウィネベーゴ

【 コニー・ウィリス / 最後のウィネベーゴ / 河出文庫 (424P) ・ 2013年 2月(130426-0429) 】 ・内容 深い余韻を読後に残す感動作からタイムトラベル恋愛喜劇まで、天才ストーリーテラーが贈る全五篇。ヒューゴー賞、ネビュラ賞ほか全十二冠に輝く無敵の短…

コニー・ウィリス / オールクリア1

『ブラックアウト』(灯火管制)の続篇が刊行された。「オールクリアー(警報解除)」かと表紙タイトルを見ると『オールクリア「1」』、今回は二分冊なのを知らなかった。これで終わると意気込んでいただけに、拍子抜け。完結編は六月の予定とのこと。 先に…

レイ・ブラッドベリ / 刺青の男

「刺青の男」といえば…… (DJ小林克也風に)我が心の友、ザ・ローリング・ストーンズ1981年リリースの名盤 “TATTOO YOU”! ‘スタート・ミー・アップ’から‘友を待つ’までの全11曲、45分はiPod不要、今でも脳内ジュークボックスでフル再生可能である。お仕事中にと…

イレーヌ・ネミロフスキー / フランス組曲

【 イレーヌ・ネミロフスキー / フランス組曲 / 白水社 (566P) ・ 2012年10月(130411-0416) 】訳:野崎歓、平岡敦 ・内容 1940年初夏、ドイツ軍の進撃を控え、首都パリの人々は大挙して南へと避難した。このフランス近代史上、最大の屈辱として記憶される「…

河原理子 / フランクル『夜と霧』への旅

「二度と読むまい」とか言っておきながら関連本は読むのである。 【 河原理子 / フランクル『夜と霧』への旅 / 平凡社 (264P) ・ 20012年11月(130407-0410) 】 ・内容 一心理学者の強制収容所体験の記録『夜と霧』は、日本でどのように読み継がれてきたの…

V.E.フランクル / 夜と霧

学生時代、大学生協主催の「五木寛之講演会」に出席したことがある。たしか入場無料、会場は学食だったと思う。そのときの演題が『夜と霧』だった。最前列に座って真面目にメモなど取りながら、間近にまだ髪が黒かった五木大先生を見つめたのだった。 なのに…

管 啓次郎 / 本は読めないものだから心配するな

【 管 啓次郎 / 本は読めないものだから心配するな / 左右社 (268P) ・ 2009年(130327-0330) 】 ・内容 本は読めないものだから心配するな。あらゆる読書論の真実はこれにつきるんじゃないだろうか。旅の途上で、満天の星の下で、本を語り、世界に通じるた…

クロマニヨンズ ライブ

昨年はライブ中に足が攣って最後尾に撤退するという人生初の失態を演じてしまった。雪辱に燃える今年は二週間前から毎日10kmのロードワークと腹筋・腕立て各50回×5セットのメニューをこなしてこの日のライブに備えたのであった、、、、、というのはウソ。 …

梯久美子 / 百年の手紙

【 梯久美子 / 百年の手紙 ― 日本人が遺した言葉 / 岩波新書 (256P) ・ 2013年 1月 】 ・内容 田中正造、寺田寅彦、宮柊二、端野いせ、吉田茂、中島敦、横光利一、山田五十鈴、知里幸恵、室生犀星……。戦地からの伝言、権力に抗った理由、「遺書」、友人への…

デイヴィッド・ゴードン / 二流小説家

これがハヤカワ・ポケットミステリとして刊行されたのは2011年3月10日。当時、何となくエンタメ系の作品は後回しの気分で保留にしていたのだった。二年…… 早いなあ。 【 デイヴィッド・ゴードン / 二流小説家 / ハヤカワ文庫 (562P) ・ 2013年 1月(130317-031…

スティーブ・ハミルトン / 解錠師

話題作の文庫化が早い。一、二年前の新刊時にリストに入れておいた作品がもう文庫で出ている。『天地明察』なんて、今度読む今度読むと言ってるうちに文庫になり、いつのまにか映画化までされていた。 この『解錠師』もそう。一年くらい前にポケミスで出たと…

マイクル・コナリー / スケアクロウ

タイトルで衝動買い。マイクル・コナリーを読むのは初めてだったが、想像以上のリーダビリティにびっくり! おかげで先週末は久しぶりに徹夜読書とあいなった。「スケアクロウ」といえばアル・パシーノとジーン・ハックマンの名作ロードムービーを連想するが、…

佐藤次郎 / 義足ランナー

“義足ランナー”で検索すると、南アフリカの「義足ランナー恋人射殺事件」のタイトルがずらずら表示される。固有名詞より先に「義足ランナー」のキーワード。事件の顛末はともかく、容疑者の男が身体障害者陸上競技T42クラスで成し遂げたことがどれだけ理解さ…

松本侑子 / 神と語って夢ならず

【 松本侑子 / 神と語って夢ならず / 光文社 (359P) ・ 2013年 1月(130224-0228) 】 ・内容 「わしらの国を作ろうや」― 時は幕末。世界初の自治政府、立つ!江戸時代最後の年、倒幕と尊王にゆれる日本海の隠岐島で、若き庄屋が、農民3000人を集めて蜂起。…

仲井戸麗市 ライブ

【 仲井戸“CHABO”麗市 Fighting Guitar MAN TOUR 2013 / 2月23日 浜松窓枠 】 2010年、早川岳晴との還暦ツアー「GO!!60」から二年ぶりに仲井戸麗市‘チャボ’が浜松にやって来た。 新旧織り交ぜて、インストあり意外なカバーあり、またポエトリー・リーディン…

荒畑寒村 / 谷中村滅亡史

この本も2012年刷。原田正純さん、石牟礼道子さんのもそうだった。震災以降あらためて、いかにこれらの本が読まれているかを思う。 【 荒畑寒村 / 谷中村滅亡史 / 岩波文庫 (208P) ・ 1999年(130219-0222) 】 ・内容 田中正造から足尾鉱毒事件を世に訴える…

石牟礼道子 / 苦界浄土

【 石牟礼道子 / 苦界浄土 わが水俣病(新装版) / 講談社文庫 (416P) ・ 2004年(130214-0217) 】 ・内容 工場廃水の水銀が引き起こした文明の病・水俣病。この地に育った著者は、患者とその家族の苦しみを自らのものとして、壮絶かつ清冽な記録を綴った。…

原田正純 / 水俣病

水俣病研究の第一人者である医師・原田正純さん(1934−2012)が亡くなったのは昨年六月。翌七月、特措法による水俣病被害者救済の申請受付が締め切られた。 自分は半世紀以上前の水俣病という公害のことを全然知らない。子どもの頃に見たニュース映像はぼん…

ショーン・エリス / 狼の群れと暮らした男

【 ショーン・エリス / 狼の群れと暮らした男 / 築地書館 (320P) ・ 2012年 8月(130202-0207) 】THE MAN WHO LIVES WITH WOLVES by Shaun Ellis 2009 訳:小牟田康彦 ・内容 野生狼との接触を求めロッキー山脈の森の中に決死的な探検に出かけた英国人が、飢…

S・J・ボルトン / 毒の目覚め

【 S・J・ボルトン / 毒の目覚め / 創元推理文庫 (上310P、下300P) ・ 2012年 8月(130125-0128) 】AWAKENING by S.J.Bolton 2009 訳:法村里絵 ・内容 その夏、英国の小さな村では蛇が異常発生していた。獣医のクララはある老人の死に疑問を感じる。死因は蛇…

イモジェン・ロバートスン / 闇のしもべ

今年はヘビ年ということで、蛇がうじゃうじゃ出てくるらしい『毒の目覚め』(創元文庫)を買いに行ったのだ。ところが(例によって)書店でタイトルをど忘れしてしまい、あれこれ「●の●●●」を探していてこれが目に留まった。 『闇のしもべ』か。どんなのだが…

平山夢明 / 暗くて静かでロックな娘

【 平山夢明 / 暗くて静かでロックな娘 / 集英社 (288P) ・ 2012年12月(130116-0119) 】 ・内容 彼女と出会ったのは腐った町の腐った便所。盲目の美女ロザリンドとのロマンスを描いた表題作他、全十編の最新小説集。 「すばる」初出の十話をまとめた作品集…

伊東 潤 / 国を蹴った男

【 伊東 潤 / 国を蹴った男 / 講談社 (295P) ・ 2012年10月(130111-0115) 】 ・内容 不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。敗れざる者たちの魂の咆哮。信玄、謙信、信長、秀吉―天下に手を伸ばした英雄たちの下、それぞれの一戦…

高校女子サッカー / ふり向くな、きみは美しい2013

【 1月13、14日 第21回全日本高等学校女子サッカー選手権 二回戦、準々決勝 】 高校女子の「選手権」。今年度から女子サッカーがインターハイ種目に加えられたために、これまでの夏の大会から男子同様に冬開催となった。 1月12日に32校が初戦を戦い、17日…